備蓄の心得簡単美味しい!おススメ備蓄レシピ

簡単美味しい!おススメ備蓄レシピ

トクする!防災×神戸学院大学防災女子

トクする!防災と神戸学院大学防災女子が、おススメ備蓄レシピを考案しました。ポリ袋を活用して簡単に調理でき、普段の料理にもアウトドアにも使える美味しいレシピや1日分の献立を紹介します。

災害時、食料の確保は困難

大きな災害があると、被災地ではライフラインは断絶し、道路の寸断などで物流ルートが断たれ、食料を届けることができない、または届けるのに時間がかかることが起こっています。地域の公的機関の備蓄食料にも限りがあり、被災地での食料確保は困難になります。また、食品製造拠点が被災すると、被災地以外でも食料の入手が困難になる事もあります。
このことから、平常時から家庭で食料を備蓄することは必要です。

家庭での備蓄には「ローリングストック」がおすすめ

  • ローリングストック
  • 非常時専用の食材だけを備蓄するのではなく、普段から食べている食品を多めに買っておき、食べたら買い足すローリングストックを活用し、災害時でも食べ慣れたものを安心していただきましょう。食べながら備えるため、保存期間が短い食品(半年から1年程度)も活用できます。
    家族の中に妊婦や乳児、高齢者や病気にかかっている人、アレルギー体質など、食事の配慮が必要な方がいる場合もあります。災害時の食料支援があっても、食材の制限があるなどで食べられない事もあり、場合によっては命に関わる事にもなりかねません。
    ローリングストックで備蓄できる食材の範囲は広く、食事の配慮が必要な場合でも、普段から食べ慣れた食事を備蓄することができます。家族ひとりひとりに合わせた食品を準備しておくことが、家族の健康や命を守ることにつながります。

災害時にひと手間調理

これまでの非常食は「開封してすぐに食べられる」ことが前提でしたが、調理することにより、備蓄する食材の幅が広がり、食事の配慮が必要な場合にも対応しやすくなるとともに、温かい食事を食べることができます。しかし、災害時は電気・ガス・水道などライフラインが途絶えている場合があり、調理条件が限定されます。これからご紹介するレシピは、カセットコンロや鍋などを備蓄しておけば、災害時にも調理できる以下の特徴を持っています。

BOSAIレシピ5つの特徴

1.簡単調理:ポリ袋などを使った簡単レシピ
2.栄養満点:災害時に不足しがちな栄養をおいしく補給
3.節水:ポリ袋を活用した節水レシピ
4.衛生的:衛生的な調理を心がけ、できるだけゴミも少なく
5.いつもの食事:いつもお家にあるローリングストックに向いた食材を活用

トクする!防災×防災女子 オリジナル備蓄レシピ

防災女子おススメのポリ袋調理で、ローリングストックを活用した食材を利用できる備蓄レシピを防災女子と新たに考案しました。ポリ袋調理は鍋一つで主食と副菜を作ることができ、災害時の調理に便利です。普段の料理にも使える、簡単で美味しい備蓄レシピが出来上がりました。

  • 茎わかめの梅サラダ
  • 1.茎わかめの梅サラダ(2人分)

    材料

    乾物ミックス(茎わかめ、ひじき、にんじん、だいこん等を含んだもの) 15g
    ささみ缶 70g(1缶)
    梅干し 2個

    作り方

    ① ポリ袋に乾物ミックスを入れ、水で戻す。
    ② 梅干しを、たたき梅にしておく。
    ③ ①を水切りし、②とささみを加えて混ぜ合わせたらできあがり。

    調理器具

    ポリ袋

    防災女子おすすめポイント

    疲労回復や代謝促進作用があるクエン酸を含む、梅干しだけで味を調えることができます。さっぱりとした味なので、夏のメニューにもおすすめです。

  • さばとお豆のスープカレー~ほうれん草を添えて~
  • 2.さばとお豆のスープカレー~ほうれん草を添えて~(2人分)

    材料

    さば缶(オリーブオイル漬け) 1缶
    ミックスビーンズ 60g
    ほうれん草(冷凍) 40g
    カレー粉 小さじ3
    コンソメ 2個
    塩こしょう 少々
    水 400cc

    作り方

    ① ポリ袋に材料をすべて入れる。
    ② 鍋に湯を沸かして①を入れ、沸騰状態のまま5分ほど加熱する。
    ③ 鍋から袋を取り出し、塩こしょうで味を調えたらできあがり。

    調理器具

    カセットコンロ、鍋、耐熱性ポリ袋

    防災女子おすすめポイント

    カレーとサバの相性抜群!たんぱく質も豊富にとることができます。

  • スパイシーカレーピラフ
  • 3.スパイシーカレーピラフ(2人分)

    材料

    さばの水煮 1/2缶(身のみ)
    たまねぎ 1/2個(みじん切り)
    無洗米 150g
    水 215cc
    カレー粉 小さじ1
    コンソメ(顆粒) 小さじ1
    オリーブオイル 適量

    作り方

    ① ポリ袋に材料をすべて入れ混ぜあわせたのちに、できるだけ空気を抜いてポリ袋の口を結ぶ。
    ② 鍋に湯を沸かして①を入れ、沸騰状態のまま20~25分加熱する。
    ③ 鍋から袋を取り出し、10分ほど蒸らせばできあがり。

    調理器具

    カセットコンロ、鍋、耐熱性ポリ袋、包丁

    防災女子おすすめポイント

    災害時に不足しがちな、魚肉。たまねぎの甘みとカレーのスパイスがサバの旨みを引き立ててくれます。

  • サバ×チリライス
  • 4.サバ×チリライス(2人分)

    材料

    サヴァ缶(パプリカチリソース味) 1缶
    コーン 大さじ2
    ケッチャップ 大さじ1と1/2
    無洗米 150g
    水 215cc

    作り方

    ① ポリ袋に材料をすべて入れ混ぜあわせたのちに、できるだけ空気を抜いてポリ袋の口を結ぶ。
    ② 鍋に湯を沸かして①を入れ、沸騰状態のまま20~25分加熱する。
    ③ 鍋から袋を取り出し、10分ほど蒸らせばできあがり。

    調理器具

    カセットコンロ、鍋、耐熱性ポリ袋

    防災女子おすすめポイント

    サヴァ缶のチリソースが調味料なしでもばっちり味を調えてくれます。辛口が苦手な方に食べやすくなるようにケチャップを加えて、マイルドにしました。

※ポリ袋調理の注意点
・使用するポリ袋は、ハイゼックスや高密度ポリエチレン製を選びましょう。(スーパーのポリ袋などは耐熱でないものがほとんどです。)
・ポリ袋を使用する前に、必ず耐熱温度などを確認してから使用しましょう。
・調理の時、鍋にポリ袋が直後触れないように、鍋底に金網や皿などを敷いてポリ袋を入れましょう。
・加熱すると袋が膨張するので、空気を抜いて袋の口部分を輪ゴムで止めましょう。
・みりんやアルコールを入れると揮発し、袋が膨張して破裂することがありますのでご注意ください。

災害時の「1日分の献立」も考えました!

  • 考案していただいたのは、神戸学院大学栄養学部助教 管理栄養士 伊藤智先生です。
    -災害時の栄養について聞きました。
    平常時も災害時もローリングストックした食品を「ひと手間」調理をすることで、美味しく栄養バランスが取れた食事ができます。災害時に100点満点の栄養を摂ることは難しいですが、補いにくい栄養素を意識して食事設計していただきたいと思います。
  • 神戸学院大学栄養学部助教 管理栄養士 伊藤智先生

災害時の栄養~「ひと手間」調理で栄養バランス~

今回、考案した「1日分の献立」は、フェイズ1(発災後72時間)の食事として設定しました。
発災直後の混乱する中、食事で最優先することは、エネルギー補給と水分補給です。手に入る食材で可能な限りバランスを取ることや不足する栄養素を補うことを意識して考えました。ローリングストックで自分好みの食材をいつも置いておけば、災害時にも食べ慣れたもので食事ができ、ストレスの軽減にも役立ちます。私自身、阪神・淡路大震災の被災経験があり、当時は大学生でした。食べるものは何とかありましたが選べない状況がしばらく続いたので、食料備蓄の重要性を、その時身に染みて感じました。
備えておいたら良いというのではなく、普段の生活の中で楽しくローリングストックで調理する、家族で好きな食材を揃えてみる、ポリ袋調理を普段の調理にも使ってみるなど日常でも活用すると、災害時も普段の食事の延長線上で、安心して食事が出来ると思います。

災害時の「1日分の献立」(災害食BOOKのメニューより)

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  • 朝食
  • ◆朝食
    主食 わかめご飯
    エネルギー277.0kcal/たんぱく質5.0g/脂質1.0g/炭水化物59.3g/食塩相当量0.8g
    副菜 スパニッシュオムレツ
    エネルギー193.7kcal/たんぱく質12.6g/脂質12.7g/炭水化物6.4g/食塩相当量1.3g
  • 昼食
  • ◆昼食
    主食 おまめたっぷりトマトリゾット
    エネルギー570.5kcal/たんぱく質14.3g/脂質5.4g/炭水化物114.0g/食塩相当量2.9g
    副菜 かぼちゃサラダ
    エネルギー116.0kcal/たんぱく質2.4g/脂質8.9g/炭水化物6.7g/食塩相当量0.4g
    副菜 カンかんサラダ
    エネルギー91.2kcal/たんぱく質4.7g/脂質4.5g/炭水化物7.7g/食塩相当量0.5g

  • 夕食
  • ◆夕食
    主食 さばの味噌煮と昆布の炊き込みご飯
    エネルギー383.0kcal/たんぱく質13.0g/脂質7.5g/炭水化物64.5g/食塩相当量1.5g
    副菜 切り干し大根のトマト煮
    エネルギー101.0kcal/たんぱく質3.2g/脂質7.9g/炭水化物4.5g/食塩相当量1.1g
    副菜 ポテトサラダ
    エネルギー170.5kcal/たんぱく質1.8g/脂質11.7g/炭水化物14.7g/食塩相当量0.4g
    副菜 おすましで茶碗蒸し
    エネルギー74.4kcal/たんぱく質5.7g/脂質4.4g/炭水化物1.7g/食塩相当量1.1g

《1日分の献立の栄養評価》

  • たんぱく質、脂質、炭水化物のバランスが良く、いずれも一日に必要とされる目標値を満たしていますので、一日のエネルギー補給がこの三食でしっかりできる内容になっています。それ以外にも、被災時に不足しやすいビタミンCを補うため、支援物資で果物があれば積極的に摂ることや、ビタミンB1が不足していますので、大豆、豚肉、枝豆、グリンピース、ピーナッツなどビタミンB1を多く含む食材が手に入ればメニューに組み込むとより良いですね。
  • 神戸学院大学栄養学部助教 管理栄養士 伊藤智先生

ローリングストックで普段の食事も便利に、災害時も安心に

ローリングストックを活用すると、普段の食事も豊かに楽しく、災害時の食事も美味しく安心に過ごせます。各家庭でローリングストックが出来ていると、大きな災害がある度によく見られる、被災地以外での買いだめを防ぎ、被災地の食料支援にもつながります。家族みんなでローリングストックを実践、おススメ備蓄レシピもぜひ作ってみてくださいね。

防災女子とは

  • 神戸学院大学では、防災や社会貢献について学ぶ「現代社会学部 社会防災学科」を2014年4月に開設し、同年6月に女性目線の防災啓発を目的としたサークル「防災女子」を結成しました。“災害時こそ女子力で乗り切っていこう!”をコンセプトに、授業で学んだ専門知識を活かし、一人でも多くの女性そして家庭・地域社会へ「やってみたくなる防災」を伝えていけるよう活動に取り組んでいます。
    現在、活動の中心となっているのが、災害食アレンジレシピの提案。多くの地域や学校、団体、企業などからお声かけをいただき、防災講習会の実施、イベントブースで災害食アレンジレシピのデモストレーションなどの出展もおこなっています。
    今後は、私たちの目標である、女性から家庭、地域社会へ「やってみたくなる防災」を発信していくために、くらしにかかわる視点から伝える“何か”を新たに始めたいと検討中です。
    すべての人にとって欠かすことのできない「食」の観点の発信を中心としてきましたが、毎年多くの災害が発生している今。一人でも多くの人に自分ごととして考え、行動に移してもらえる“きっかけ”を広めていきたいと思います。
  • 防災女子
  • 防災女子
  • 防災女子

【出典】伊藤 智:災害食BOOK,神戸学院大学


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